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妊娠期の歯のケアはどうすればいい? 歯科医院の向き合い方

2024年5月6日

こんにちは。はまだ歯科クリニックです。

女性の方の多くは妊娠しているとき、どのような歯のケアを行えばいいのかということを考えています。

それはまさに男性たちが考えることのない大きな問題です。

今回は、そのような女性の方々の悩みを解決するために記事を書きました。

ぜひ一読ください。

 

子供が生まれることで歯がボロボロに…?

女性の方の中には、子供が生まれることで歯がボロボロになってしまうのでは?と不安に思っている方もいらっしゃるようです。

お母さんの歯のカルシウム成分が、おなかの中の赤ちゃんにとられてしまうから、歯がもろくなってしまう…と考える方も多いです。

それは、一概に正しいとは言うことができません。

ただし、妊娠期によって、お口の中の環境に変化があらわれ、歯の病気になってしまいがちであるというのは事実です。

赤ちゃんが誕生することで、歯がもろくなってしまうという考え自体は間違いではなく、妊娠することでお口の中の環境に劇的な変化があらわれ、いつの間にかむし歯や歯周病になりやすい状態となってしまうのです。

妊娠期ではなく、だいたい出産後に異変を自覚することが多いため、赤ちゃんに栄養成分がもっていかれてしまったという考え方になってしまうのでしょう。

 

お口のトラブルは回避できる

妊娠期の適切な歯のケアをより重視する気持ちが、お口のトラブルを回避することも可能です。

たとえば、妊娠したらトラブルが起きやすくなることがあらかじめわかっていれば、早期対策として、妊娠の予定がある段階で歯科医院に検診に行ったり、治療を終了させたりと、予防処置ができるのではないでしょうか。

妊娠した後でも歯科治療を受けることは可能なのですが、時期によってはおすすめできないこともあるため、一番最初に考えていかなければならないのは、妊娠期に治療が必要にならないように対策に取り組むことです。

妊娠期あらわれる歯の変化がある

はじめて子供が生まれるという場合、まさに何もかもが女性にとって未知なる体験です。

妊娠することで、お口の中の環境が悪くなりやすい状態になるんだということにもはじめて気づかされることになります。

つわりが続いてしまえば、普段しているお口の中の手入れがおろそかになりがちで、不衛生となり、口内炎ができやすくなり、口臭が気になるかもしれません。

中には、親知らずの周りの歯ぐきが炎症し、智歯(ちし)周囲炎になる方々もいます。

また、親知らずが斜めや、横向きに生えている方々の場合、妊娠していないときでも歯のケアが難しいのですが、プラスして妊娠中は歯ぐきが炎症しやすい状態です。

いままで存在を消していた親知らずが、妊娠することで急激に痛みだすこともありますし、歯ぐきが炎症を起こすことがあります。

 

なぜそのような変化があらわれるの? 女性ホルモンの影響

なぜ、妊娠期の女性の口の中に変化があらわれるのかと言えば、それは女性ホルモンの影響です。

女性ホルモンであるエストロゲンや、プロゲステロンが増えたり、ホルモンバランスが変わったりすることによって様々なことが起こります。

お口の中でも粘膜や歯ぐきに影響を受けることが一般的に認識されています。

女性ホルモンは、お口では、歯肉炎や歯周炎の原因となる細菌の成長を促すだけでなく、妊娠中の感染に対する防御機能の抑制もしてしまうのです。

よって、お口の中の粘膜や歯ぐきに起こる感染に対する抵抗力はかなり下がってしまうでしょう。

このようなことから、今までお口のトラブルは何もなかったという方々でも、妊娠期となり問題が起こる可能性があります。

 

 

なぜそのような変化があらわれるの? すっぱいもののせい

また、妊娠している方々は、すっぱいものが好きになることがあります。

長い時間、すっぱいものや甘いものがお口の中にある状態が増えてしまうことで、歯のエナメル質が溶けやすい状態になり、むし歯になる危険性がより高くなります。

また、歯科医院に行こうと思うものの、今日は体調があまり良くない…ということもあるでしょう。

妊娠期の女性は、歯科医院のニオイに敏感になるような方々もいます。

どうしても歯科医院に行きたくないという方々も、特に妊娠している方々に多いです。

妊娠中でなく、出産したら歯科医院に行こうと思うものの、出産後もいろいろと忙しかったり、体調に異変があったりとますます歯科医院へ行く時間がなくなります。

そのようにしている間もお口の中の環境は悪化してしまうばかりです。

妊娠中注意したい歯のケア

それでは、妊娠している方々は、どのような意識で歯のケアと向き合えばいいのでしょうか。

それは、普段以上にお口のケアに気をつけることです。

普段よりも、食事の回数が増えてしまうこともあります。

また、すっぱいものや糖分が多いものを食べたいと思い、ダラダラと食べ続けてしまうこともあるでしょう。

妊娠期は、そのようなシーンが続けて起こります。

そのような事態が起これば、より食べたあとはできるだけ丁寧、かつ、こまめな歯みがきをしようと思う気持ちが大事です。

しかし、つわりのときなどは歯磨きがつらいこともあります。

ですからちょっとでも気分の優れているときに歯みがきをするようにしたり、また、ヘッドが小さめの歯ブラシを使用したりし、無理のない範囲で歯のケアを行ってください。

それでも、どうしてもつらい時期があるかもしれません。

そのようなとき、せめてうがいをしたり、お口の中に汚れがたまらない工夫をしてみるだけでもかなり違います。

妊娠期の通院は問題ない?

歯科医院へ通うこと自体、赤ちゃんに影響してしまうのではないか…と考えている方々もいらっしゃることでしょう。

まずは、妊娠していることを歯科医院に伝えることが大事です。

伝えることで時期や症状を考慮した歯科治療をおこなうことが可能となります。

当院でも、赤ちゃんやお母さんの身体の健康・安全を最大に配慮した治療を行っています。

歯科の治療に適した時期

妊娠しているときに歯科の治療を受けるのにもっとも適しているのは、妊娠5~7ヶ月の妊娠中期です。

実際、歯科の治療に関しては、基本的には治療をおこなって駄目な時期というものがある訳ではありません。

しかし、それでもあえて妊娠初期と妊娠後期の中盤以降は、できれば避けた方がいいでしょう。

妊娠5~7ヶ月あたりであれば、歯科医院でむし歯や歯周病の治療が可能です。

妊娠直後から7ヶ月あたりであれば、クリーニングや歯石とりも可能です。

ただし、あまり無理もなさらないでください。

避けた方がいい歯科治療

一方で、妊娠している女性の場合、避けた方がいい治療もあります。

妊娠期のホワイトニングは、お母さんの身体や赤ちゃんへの影響が若干不明であるため、避けた方がいいです。

その治療が審美を目的としているのであれば、タイミングは今ではないのかもしれないですよね。

矯正治療も、炎症が起こりやすいため避けた方がいいです。

妊娠期、矯正器具をつけての自宅でのケアも難しいと思うでしょう。

やはり、するのは「今」ではありません。

また、レントゲン撮影も必要です。

実際、レントゲンを撮影しても赤ちゃんに悪い影響がでることは報告されてはいないのですが、大事な赤ちゃんのため、あえてしない選択をする方がいいでしょう。

まずは当院にいらっしゃっていただくことができれば、妊娠期の女性に対して、いろいろなアドバイスをさせていただくことができます。

早期であれば、もっといろいろな歯科治療が可能となります。

妊娠を予定している方々は、赤ちゃんのためにも、ご自身の身体のためにも何よりも早く相談してください。

 

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